【NTP概要】
NTP(Network Time Protocol)とは、ネットワーク上の機器で時刻同期を行うプロトコル。
NTPには「ストラタム」という概念がある。
正確な時刻情報を保持してる原子時計からクライアントまでの階層構造を表す概念。
ストラタムは数字を表し、「0」~「15」まで利用されている
数字が小さいほど、上位側(原子時計に近い)
【クロックの種類】
・システムクロック→OS上で管理している。電源断によって初期化される。
・ハードウェアクロック(Ciscoではカレンダー)→電源断しても初期化されない。デバイスが初期化されるとハードウェアクロックの時刻でシステムクロックが初期化される。
【システムクロックとハードウェアクロックの確認】
システムクロック
Router#sh clock
17:36:09.248 UTC Sat Sep 11 2021
ハードウェアクロック
Router#sh calendar
08:37:39 UTC Sat Sep 11 2021
Router#
この状態で、電源断すると、ハードウェアクロック(8:37)に設定されます。
【システムクロックとハードウェアクロックの同期】
下記コマンドを使うと、システムクロックとハードウェアクロックが同期されます。
実行後は、両クロックとも同じ時刻になってますね。
Router#clock update-calendar
Router#sh clo
17:39:25.423 UTC Sat Sep 11 2021
Router#sh calendar
17:39:29 UTC Sat Sep 11 2021
【システムクロック設定方法】
・機器自体に手動設定
・NTPサーバーと同期
【手動設定Config】
Router#clock set 13:38:00 11 sep 2021
【サーバー同期Config】
今回は、Ciscoルータ2台使って、サーバーとクライアントでそれぞれ動作させすます。
【サーバー側】
Router(config)#ntp master 10
【クライアント側】
Router(config)#ntp server 192.168.1.1
【確認】
debugコマンドで、ntpパケットの送受信ができています。
途中から時刻も変わってますね。
同期すると、「synchronized」になりますが、なぜかなってないですね。。
(しばらくしたら、「synchronized」になってました。)
stratumは、サーバー側が10なので11でOKです。また「*」もついてるので同期はできてますね。
【同期サーバを複数指定】
同期するためのNTPサーバーは複数指定可能です。
下記コマンドのpreferつけた側が優先的に同期します。
Router(config)#ntp server 10.1.1.1 prefer
【確認】
192.168.1.1のNTPサーバー側と14:32で同期してましたが
途中から5:31に代わってますね。
【ハードウェアクロックの設定】
「clock update-calendar」で同期される事も可能ですが
手動設定も可能です。
Router#calendar set 17:45:00 11 sep 2021
Router#sh calendar
17:45:08 UTC Sat Sep 11 2021