LSAのタイプ
タイプ1 ルーターLSA
全てのOSPFルーターが、同じエリア内で、広報するLSA。
タイプ2 ネットワークLSA
マルチアクセスネットワークのDRが広報するLSA
タイプ1と同じく、エリア内だけ広報される。
タイプ3 サマリーLSA
異なるエリア間で、ネットワークのプレフィックスを広報するLSA
タイプ4 ASBRサマリーLSA
ASBRが広報するLSA
タイプ5 AS外部LSA
OSPF以外のルーティングプロトコルからの経路情報をOSPFドメインに広報(再配送)する
タイプ7 NSSA外部LSA
NSSAエリアのルートを広報する
LSAシーケンス番号
シーケンス番号は、32bitで、バージョンを管理するための番号。
ルーターがLSAを送信する時に、番号が付与され、送信するごとに
シーケンス番号が増加する。
値が大きいほうが、最新と判断するので
受信したLSAをシーケンス番号と、LSDBのシーケンス番号を比較し、
受信したシーケンス番号の値のほうが小さければ、破棄される。
LSAエージタイム
LSDBに保存されたLSAのエージタイムは1秒ずつ増加する。
1800秒(30分)経過すると、期限切れとなり、エージタイムを0にして、新しいLSAをルーターが広報する。
3600秒経過すると、無効なLSAと判断され、LSDBから削除される。
OSPF経路選択
全てのOSPFルーターは、SPFというアルゴリズムを使って、最短経路を計算します。
OSPFで学習した経路も、学習方法により優先順位が異なります。
①エリア内部の経路(O)
②エリア間の経路(OIA)
③外部(OSPF以外)ルート(OE1,OE2)
①ルーター配下の10.4.4.0/24宛ての経路情報について、R1のルーティングテーブルを確認すると、R1→R3→R4の経路が登録されています。
コストだけ見れば、R1→R2→R4の時計回りが最適になりますが、
上記①~③の優先順位に従うと、R1→R2は、エリアが異なるので
反時計回りのR1→R3→R4が登録されます。
R1#sh ip route ospf
Gateway of last resort is not set
10.0.0.0/8 is variably subnetted, 7 subnets, 2 masks
O 10.1.4.0/24 [110/110] via 10.2.2.2, 00:12:04, GigabitEthernet0/1
O 10.2.3.0/24 [110/120] via 10.2.2.2, 00:11:52, GigabitEthernet0/1
O 10.4.4.0/24 [110/111] via 10.2.2.2, 00:12:04, GigabitEthernet0/1
R1#
ちなみにGi0/1(R3向けIF)をshutすると、Gi0/0(R2向けIF)から経路学習するので、全てOIAで学習します。
R1#sh ip route ospf
Gateway of last resort is not set
10.0.0.0/8 is variably subnetted, 6 subnets, 2 masks
C 10.1.1.0/24 is directly connected, GigabitEthernet0/0
L 10.1.1.1/32 is directly connected, GigabitEthernet0/0
O IA 10.1.4.0/24 [110/111] via 10.1.1.2, 00:00:00, GigabitEthernet0/0
O IA 10.2.2.0/24 [110/121] via 10.1.1.2, 00:00:00, GigabitEthernet0/0
O IA 10.2.3.0/24 [110/11] via 10.1.1.2, 00:00:00, GigabitEthernet0/0
O IA 10.4.4.0/24 [110/12] via 10.1.1.2, 00:00:00, GigabitEthernet0/0
R1(config)#
ECMP
OSPFはECMPをサポートしています。
デフォルトは、4経路までRIBに登録でき、下記コマンドで登録上限数を変更可能。
R1(config-router)#maximum-paths ?
<1-32> Number of paths